第33話・ラビット、お前は間違っている!

[前回までのあらすじ]
 すすきのでビリヤードをやった後、新ラーメン横丁でラーメンを食べた二人。
 お腹がふくれたところで、地下鉄で帰宅することに。
 はたして今度は何の話が飛び出すことやら…

第33話「ラビット、お前は間違っている!」

 地下鉄のホームに降りた二人は、たわいもない話をしていた。
 そんな時、ふと海ちゃんが玉ちゃんとの関係について聞いてみた。
「なぁラビ、前も話したが玉ちゃんとはどうなのよ?」
「う~ん、分からなんなぁ。向こうが別れたくないみたいだし」
「ラビ自体は別れてもいいと思ってんのか?」
「それもよく分からないけど、まぁ場合によってはって感じかな」
「ふ~ん、そんなもんか」
 すると電車が来たので、二人は乗り込んだ。
 二人が座った席の目の前に、綺麗な女性が座っていた。
「なぁ海ちゃん、なかなか綺麗な子だねぇ」
「バカビットが…言うと思ったよ」
「綺麗な人を綺麗と言って何が悪いんだよ」
「誰も悪いって言ってねーだろ!アホが!」
 このままでは会話が聞こえる、と海ちゃんは思って話題を変えた。
「そういえば玉ちゃんとの夜の生活はどうよ?前みたいにできっちゃったかもって言うんじゃないだろーな」(ラビット物語・外伝「第7話参照」)
「う~ん…」
「何だラビ?お前随分と歯切れが悪いぞ。まさかちゃんと避妊とかしてねーんじゃねーか?」
「まぁねぇ…つけずにやってしまう事もあるよ」
「バカか!お前は週にどの位やってんのよ?」
「う~ん、毎日…かな」
「は…?毎日?」
「うん、俺らはいつも裸で寝ているのさ。だから体を密着させて寝ていると、ついつい、ね」
「はぁ…(汗)いったいいつから付けずにやってんのよ」
「う~ん、半同棲をしてからだから…もう3年近くになるのかなぁ」
「バカか!そんなに前からそうやってたのかよ!よく今まで妊娠しなかったよな」
「実は海ちゃんさぁ、逆にできないからこそ不安な面もあるんだよね」
「なるほど。つまり、ラビか玉ちゃんのどちらかが、妊娠できない要素を含んでいるかもしれないって事か」
「そうなんだよ」
「明らかに悩み方を間違ってるぞ。もし万が一できっちゃたらどうするんだ?」
「そん時はその時だね。覚悟を決めて一緒になるしかないんじゃないか」
「安易な考えだな、お前は…」
 そして二人の降りる駅へと到着した。

[次回予告]
 ひょんな事から、海ちゃんの友達とラビが会う事に。
 そして運命の「逮捕劇」の序曲が始まろうとしていた。
 いったいどんな事態が待っているのだろうか!?

次回 「第34話 ラビット、深夜のドライブ劇」にご期待下さい!

※この物語は事実を元に構成されたノンフィクションです

原作 海ちゃん
制作協力 みっつ




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